2014年3月13日木曜日

「つひまぶ」 創刊号 巻頭特集は「青空書房 坂本健一さんの言葉と絵」!



キタを愛する人たちのための、キタを再発見するマガジン。ネットに載らない情報をテンコ盛り。
「つひまぶ」
ついに創刊しました!

大阪市北区役所、北区民センター、大淀コミュニティセンターを中心に、あちこちに配布しています。
手に入らないよー!って方は、電子版をどうぞ。
「つひまぶ」FBページ経由で、PDFをご覧くださいませ。



発刊までの経緯は前回の僕のエントリーで書いたので、今回は中身の紹介を。

巻頭特集は、あの、中崎町の名物古書店「青空書房」のグランパ、坂本健一さんの言葉と絵です。
青空書房が閉まっているとき、そのシャッターには、坂本さんの筆による絵と言葉が描かれたポスターが貼られていました。
それらの絵や言葉は、いつも、持たざる者、弱き者に寄り添っていて、多くの人の心に響くものでした。
テレビや雑誌でも何度も特集されてきたし、本も出版されているので、ご存知の方も多いと思います。
そんな坂本さんの心映え、絵、言葉…、それらを一ヶ所に集めて、「つひまぶ」的視点で再編集したのが、今回の特集です。

もちろん、たかだか数ページの誌面ですべてを語りきることも紹介することもできず、こぼれてしまったものもたくさんあります。
というか、載せきれなかったことのほうが圧倒的に多い。
なので、せめて大量のポスターだけでも紹介したいと思い、「つひまぶ」ではアーカイブを用意しました。
290枚の坂本さんの言葉と絵。おそらく、これだけ大量のアーカイブは、ここ以外のどこにも存在しないはずです。ぜひぜひ、誌面と併せて、坂本ワールドを堪能してください。



遡ること、昨年の11月。
まだ影もかたちもない「つひまぶ」の叩き台を、しこしことつくっていたときのこと。
特集はこれくらいのボリュームで、その次にはこんな連載を置いて、インタビューものやらコラムやらも用意して…、なんてふうに、青写真を描いていたわけです。
そのとき、なんとなーく、坂本さんの作品を、叩き台の特集の場所に、サンプルとして仮に配置していたのですね。もちろん、いつかは坂本さんを取り上げたいと思いつつも、このときはそんな話も現実的なものではなく、あくまでも仮のものとして、坂本さんのものを配置していました。

青空書房が閉店する、という一報が流れたのは、そんなときでした。
慌てて坂本さんのところに駆け込むと、どうやら中崎町の店は閉店するが、その後は、場所を変えて営業するとのこと。
あの60年以上続いた中崎町のシンボル的お店がなくなる寂しさと、移転しても営業を続けてくれるという安堵感で、心がないまぜな気分になったことを覚えています。

そういうことがあり、ああ、これは創刊号では坂本さんを取り上げろという流れになっているのだな、と、心を決めました。
というか、誰からともなくメンバーが口を開き、全員が瞬時にそのことを思ったのでした。
このときに、僕は、この雑誌は成功すると確信しましたですね。
なにかの流れに乗っただろうし、縁も感じたからです。そういうことが起きるとき、たいていは、成功まで行けます。
そのようなかたちで創刊号の特集は生まれました。


さて、コンテンツはまだまだ続きます。

かつて天満に存在した伝説のフリーペーパー「あるっく」とその進化系の「天満人」をたったひとりでつくられ、ポスティングまでやっておられた井上彰さんを招いての「まちの記憶」。創刊号では、昭和30年代のキタを点描してもらいました。

キタの手みやげ、絶景スポット、駅にまつわるトリビア、純喫茶巡礼…、入門編とはほど遠い、マニアックに特化した各種コラムもあります。

「彼女とキタのラブストーリー」は、なにがあって、どのような変遷を経て、キタを、その土地を好きになっていくのか、そんなことを探る、女性にスポットを当てたインタビューです。創刊号では、ご主人が天神祭の氏子総代をされていたお家の、奥さんにご登場願っています。天神祭の裏側を女性たちがどんなふうに支えてきたのか、そんなことがわかるインタビューです。

地域で活動する人たちの情報も掲載しています。3月発刊の創刊号では、この時期にぴったりの「子育て支援をしている人たち」を紹介しています。

「meets」や「大阪人」が好きな人たち、まちの遊び、まちの文化を積極的にインプットしている人たちに、地域の福祉的な情報を流したいなあと、僕は常々思ってきました。逆もまたしかり。公的な、あるいは福祉的な色合いを帯びた人たちのつくる広報冊子に、もっとまちの情報が載ればいいのに、と思ってきました。
どちらも、おもしろいから。
どちらもおもしろいと思っている僕にとっては、それらは、並列で並べることのできる、ひとくくりの情報です。これまでべつべつのベクトルを向いて発信されていたそれらの情報は、まちは多面的なのだということに思い至れば、絶対に、ひとつのパッケージにできると信じています。
そういう思いから、「つひまぶ」では、そのような情報を並列で並べていけたらと思っています。


と、コンテンツは盛りだくさんです。
駆け足で紹介したけれども、もちろん、これらのコンテンツも、誌面からはこぼれてしまう情報も多いわけです。
そうした話も、このあと、それぞれの編集者が書くと思うので、これまた乞うご期待です。





創刊号をつくっていて、編集とはなんぞやと、あらためて自問していました。

編集とはなんぞや?と問われれば、
すでにそこにある素材を、取捨選択、構成、配置、関連づけ、調整する作業です。
そうすることで、既存のものに新しい顔を見い出し、真実を見い出し、新しいアイデンティティを与える行為です。

創刊号では、90歳オーバーの人たちが、3人登場します。
図らずもそうなったわけですが、同時に、図らずも、キタの新しい実像が浮かび上がったのでは、と思っています。
案外とね、お年寄りが元気なまちなのです。ファッションビル建ち並ぶ梅田、活気溢れる商店街が貫く天神橋。そうした若々しいイメージのある一方で、90歳オーバーの人たちが現役でがんばっているという事実は、ある種の人にとっては、新しいキタの顔を見ることになるかもしれません。

キタを愛する人たちのための、キタを再発見するマガジン。ネットに載らない情報をテンコ盛りで!
あなたにとって、この雑誌は、愛は溢れているように見えたでしょうか? ここに、再発見はあったでしょうか? これまでに語られた情報ではない、新しい情報はあったでしょうか?


「つひまぶ」は、そういうものを提供していける雑誌でありたいと、思っています。